デトックス効果で美容、健康に良いとされる塩風呂には、好転反応というものがよく起こります。

肌や体の調子を良くしよう塩風呂に入ったのに、反対に、不調やトラブルが出てくることがあるようなんです。

良いような、悪いような、ちょっと不思議な現象ですよね。

今回は、どうして、好転反応が現れるのか、あらわれたときの対処法などについてお伝えします。

塩風呂の好転反応って何?どうして現れるの?

◯ 好転反応は体が健康になっているサイン

「肌が綺麗になるって聞いて始めたのに、逆に調子が悪くなった…」

など、塩風呂を体験すると、このような声がよく聞かれます。

この残念な状態の多くは、「好転反応」と呼ばれるものです。

好転反応とは、塩風呂でデトックスをして、体の調子が改善する前に、一時的に、不調、具合の悪さが表れることです。

体の中から悪いものが出てきて、改善の前触れ、調整期間のようなものです。

塩風呂の好転反応には、

  • 風邪に似た症状がでる
  • だるさや眠気が起こる
  • 湿疹、アトピーの悪化
  • 尿の色が濃い黄色になる
  • 下痢、便秘

などが起こります。

どうして、このような症状が出るのか、もう少し具体的にお伝えします。

◯ 風邪に似た症状がでる

一般的に感じる好転反応は風邪に似た症状です。

頭痛関節微熱吐き気などがでる場合もあります。

これも、好転反応で、体の不調が一気に出たためです。

驚くことも多いですが、慌てず「体が回復しているんだな」ととらえてください。

◯ だるさ、眠気

塩風呂に入ると、体が芯から温まり、筋肉がほぐれ、緊張が解けます

そのため、体がだるく眠気が襲ってくることもよくあります。

体がリラックスしているという意味なので、無理に動いたりせず、できれば休息をとってください。

◯ 湿疹、アトピーの悪化

大人も子供も湿疹や、アトピーの症状が出たりするのはつらいですよね。

塩には、たくさんのミネラルが含まれているので、殺菌抗菌作用で肌を清潔に保つことができ、湿疹やアトピー症状の改善が期待できます。

でも、アトピーの人が塩風呂に入ると、赤みが増す湿疹ができるなどのケースもあります。

まず、赤みが出るのは、塩の浸透圧によるものです。

肌表面の浸透圧が上がると、体の中の汗や体液は外に出ようとします。

しかし、アトピー体質の人は、汗を上手にかくことができない場合があり、汗が出ずに、赤くなってしまいます。

肌の赤みが強くなるので、悪化と思われがちですが、好転反応が終わり、汗が上手にかけるようになれば、肌の赤みは改善します。

また、湿疹は、塩のデトックス効果で、毛穴や体にたまった老廃物がでている証拠です。

◯ 尿の色が濃い黄色になる

体の老廃物は、尿や汗などに含まれて、体の外に出てきます。

一時的に尿の色が濃くなるのは、老廃物が尿に含まれているためです。

上手にデトックスできている証拠なので、病気ではありません。

水分が不足していることもあるので、水分の補給はしっかりしてくださいね。

◯ 下痢、便秘

塩風呂で体が温まっているのに、胃腸の不調なんて不思議ですよね。

ですが、下痢便秘も好転反応の一つです。

塩風呂に入って下痢をしてしまったのは、もともと代謝に異常があり、老廃物が多く腸内に留まっていたためです。

便秘は、下痢をしやすい体質が改善に向かっているサインです。

しばらくすると、腸の機能も回復し、排泄ができると期待できます。

好転反応がでたらどうすればいいの?

好転反応で、一時的な不調がでたとしても、すぐに塩風呂をやめては意味がありません。

それは、もちろん、体や肌にたまった毒素が出てきて、改善の前振れだからです。

でも、いつまでも、好転反応が出続けてしまうのは嫌なので、どれぐらい我慢をすればいいのか気になりますよね。

人によって違いはありますが、だるさや眠気、便秘、下痢などの皮膚疾患以外の好転反応は、2〜3日後に回復する傾向があります。

これ以上続く場合、1週間しても回復しない場合は、塩風呂が体質に合っておらず、副反応として、対処する必要があり、塩風呂に入ってはいけません

湿疹やアトピーなど皮膚疾患なら、症状の程度によりますが、ひどい場合は、改善するまで2か月程度かかるケースもあります

皮膚疾患の場合も、1〜2か月続けていても、何の変化もなく、悪化した時は、副反応の可能性があります。

塩風呂は中止、皮膚科を受診するようにしてください。

塩風呂の方法

好転反応を通り過ぎれば、肌はピカピカ、体は絶好調になるうれしい塩風呂。

美容や健康だけでなく、むくみ、肩こりの解消、体質改善などの効果も期待できます。
などの効果が期待できます。

塩を使うだけでこんなに良いことがたくさんなら、試してみたくなりますよね。

それでは、塩風呂の方法やポイント、注意点などをご紹介します。

◯ 塩風呂の方法

1) 汗がじんわり出るほど、湯船につかり体を温める

2) 自然塩を水に溶かし、体全体に塗る(海水の濃度3.5%程度にする)

3) 全身を優しくなでていく

4) 汗と塩をきれいに流す

5) 最後に、もう一度湯船につかり体を温める

塩を体に塗ってなでていると、汗と老廃物が脂と一緒になってぬるぬるします。

湯船につかる前にしっかり流しておくようにしてください。

塩を体に直接塗っても良いのですが、ゴシゴシこすると皮膚を傷つけるの、やめて下さいね。

頻度は、2〜3日に1回のペースがおすすめです。

毎日行うから早く良くなるわけではありません。

反って、好転反応から回復を感じることができなくなってしまいます。

◯ アトピーで、しみる場合

アトピー改善に効果がある塩風呂ですが、症状によってはしみて痛い場合があります。

そんな時は、無理に塩を塗らず、湯船の中に塩を溶かして入るようします。

200リットルの浴槽に30〜50グラムを入れることから始め、徐々に塩の量を100グラム程度までにして慣らしていきます。

塩をお風呂に入れて入るのも、発汗や温浴効果が十分に期待できます。

また、症状がとてもつらく、浴槽に塩を入れるだけでもつらい時は、無理をせず、ある程度回復してから行うという選択肢もあります。

◯ 使う塩は自然塩を使う

塩風呂で使う塩は、精製塩ではなく、ミネラル分の多い自然塩、天然塩を使います

選ぶポイントは

  • 産地が明らか
  • 昔ながらの作り方にこだわっている
  • ミネラルが多い
  • 海水を利用している

などで、食べても安全なものを使うことがポイントです。

専門店でなくても、スーパーで天然塩を買うことができ

  • 伯方の塩
  • 赤穂の本塩
  • 瀬戸のほんじお

などで十分です。

1袋300〜400円で購入でき、手軽に使うことができますよ。

まとめ

体を良くしようとしていたのに、急に不調になるとびっくりしますが、焦ってはいけません。

塩風呂の好転反応はデトックスがうまくいった証拠、体がリセットされているということです。

しばらくすると改善し、肌はツルツル、体は健康になっているはず

期待して、好転反応と付き合いましょうね。