「足を動かしたり、歩いたりすると骨盤あたりから音が鳴る」
などということがあると、気になりますよね。
さらに、音が鳴るのに加えて、痛みや腰痛などがあると、もっと心配になって、悪化しないか不安になってしまいます。
骨盤あたりから音が鳴ってしまうのには、様々な原因があるようです。
また、できることなら一日でも早く、治したいですよね。
そこで、今回は、骨盤からなる音の原因、解決法などをまとめましたので、ご紹介します。
この記事の目次
骨盤から鳴る音の原因
骨盤は、仙骨や恥骨など色々な骨が集まった硬い骨ですが、動かすと骨盤から鳴る音は、股関節周りの靭帯や腱が原因です。
様々な理由で、股関節周りの靱帯や腱が、股関節の骨に引っかかり、「ポキポキ」「ゴリゴリ」というような音を出し、これを「弾発股(だんぱつこ)」といいます。
音が鳴る箇所は、大きく3つあり
- 股関節の外側…太ももの外側の腸脛靱帯が股関節の横あたりの大転子という骨に引っかかる
- 股関節の内側…股関節を使いすぎなどの、軟骨のすりへり
- 股関節の付け根…下腹あたりにある腸腰筋が股関節の付け根の骨に引っかかる
の3つに分けられます。
◯ 股関節の歪み
長い間姿勢が悪く、左右の体のバランス、重心がずれている状態が長く続くと、股関節に負担がかかり、ゆがみが生じるため、動かすと骨が鳴るようになります。
猫背、ストレートネックなどの症状があると、正しい姿勢であるS字カーブができず、骨盤が傾いたままになり、股関節に違和感や異常がでるケースがとても多いです。
男性と女性では骨盤の形状も違い、女性の方が異常を感じる割合が高いです。
かかとがすり減っている、サイズが合っていない靴を履き続けたりすることでも、股関節がずれてきます。
◯ 運動のし過ぎ
激しい運動をして、股関節の使い過ぎると、軟骨がすり減って負担が増えてきます。
音が鳴ると同時に、痛みがでる場合もよくあります。
◯ 運動不足で筋力が弱る
反対に、運動不足で股関節周りの筋力が弱まり、柔軟性を失い固まってくると、ポキポキした音が鳴ります。
最初は、音が鳴るだけだとそのままにしていると、痛みが出てきて、最悪場合、変形することもあります。
◯ 変形性股関節症
怪我や子供の時の病気、発育障害の後遺症、発育性股関節形成不全などが原因で、股関節の痛み、動きづらさ、音が鳴るなどの症状がでる病気です。
特に女性に多い病気で、進行すると、正座や歩けなくなるなど、日常生活や家事に大きな影響を与えます。
骨盤からの音を鳴らないようにするには
◯ しばらく、安静にする
骨盤から音が鳴る、最初に考えられる原因は股関節への負担、使いすぎです。
運動をしたり、仕事で重い荷物を持つことを避け、しばらく安静にします。
傷みが無く、音が鳴るだけで日常生活にも支障がない場合は、負担を減らしながら、経過を観察してみてください。
◯ 整形外科を受診する
安静にしていても、骨盤からいつまでも音が鳴っている場合は、本格的に原因を突き止めることが重要なので、整形外科を受診します。
レントゲンをとって様子を確認し、運動療法やストレッチの指導など、今後の治療方法を決めていきます。
痛みが酷い場合は、日常生活にも支障きたす可能性も高いので、痛みを軽くするためにも、すぐに病院を受診します。
消炎鎮痛剤を処方されるケースが多いです。
◯ 専門の機関で、ゆがみをとっていく
股関節にゆがみがある場合は、薬で一時的に痛みをとっても根本的な改善にはなりません。
整骨や整体院などで、少しずつ、体の歪みを取りながら、本来の正しい姿勢に戻していくことは有効な方法の一つです。
改善に近づいていくと、痛みにくい体を作るためのストレッチ、運動なども教えてもらえることもよくあります。
骨盤から鳴る音が良いケースもある
ここまで、骨盤からの音が良くないケースばかりをお伝えしましたが、実は、中には良いこともあります。
運動不足でカチカチに固まった股関節を、ストレッチやヨガなどで動かし、柔らかくしようとして、ほぐすときにも音が鳴ることがあります。
股関節は、普段の生活で自然に使うことは少なく、意識しなければ柔らかくなりくい部分です。
無理矢理、音を鳴らす必要はありませんが、ストレッチの時に、時々鳴る程度の音なら心配しすぎることはありません。
まとめ
骨盤からの音、股関節が鳴る音は、体からの危険を表すサインと言えます。
「何となく音が鳴るけど、痛みがないから大丈夫だよね」と軽く考えていると、後で大変なことになる危険性も高いです。
音が鳴る状態はそのままにせず、病院や専門の機関を受診し、早めに原因を突き止めることが改善の近道です。