「骨盤を動かすと痩せる、骨盤ダイエット」「健康に良い効果がある」などという内容を耳にすることがありますよね。
「骨盤を動かす」と聞くと、腰周りをグルグル回している姿を想像しますが、これだけで痩せるなら、とっても嬉しいし、どんどん動かしたくなりそうです。
実際に、骨盤を動かすとどんな効果があるのか、また、その効果は本当なのでしょうか。
この記事の目次
骨盤自体は動かない!?
「骨盤を動かす」というと、腰辺りの大きな骨が、前後左右に動くイメージがありませんか。
これには、少し誤解があります。
骨盤は、腰からお尻あたりにありますが、恥骨や仙骨などの骨が集まり、その骨の周りを、たくさんの筋肉で覆っている、とても硬い部分です。
しっかりと、筋肉で支えられているので、簡単にグラグラ動いたりすることはないし、反対にすぐ動いてしまっては、体を支えることができません。
では、どこが動くのかと言えば、主に骨盤周りの筋肉。
腰周りを動かしているときは、骨ではなく、実は筋肉が動いています。
つまり、周りの筋肉が固まって動かなくなると、骨盤が動かなくなります。
骨盤を動かすとは、筋肉を動かすことで、筋肉が鍛えられるため、色々な効果があります。
骨盤周りを動かすとどんな効果がある?
それでは、動かすことでどんな効果があるのかをご紹介します。
◯ 腰痛の改善
骨盤周りの筋力が上がることで、左右、上半身と下半身のバランスが改善され、腰の負担が減っていきます。
腰周りもスムーズに動かすことができるようになります。
◯ 冷え性が緩和する
腹部の筋肉が鍛えられるので、血行が良くなり冷え性の解消や、むくみの改善も期待できます。
体が冷えると、ストレスを感じやすく、自律神経も乱れやすくなります。
骨盤周りの筋肉が動くようになると、そういったストレスも軽減される可能性があります。
◯ 便秘の解消
腹部を十分に動かすことができるようになると、腸に刺激が伝わり、ぜんどう運動が活発になるため便秘解消にもつながります。
便秘が解消するとお腹が引っ込むので、体型の改善にもなります。
◯ ダイエット効果がある
骨盤周りの筋肉を動かすようになると、筋力が上がるためエネルギー消費が増えるため、痩せやすい体に近づきます。
ただし、骨盤がスムーズに動かすことができても、残念ながら、劇的に体重が減ることは、それほど期待できません。
体重よりも、腰周りがすっきりし、スタイルが良くなるなど、見た目に嬉しい効果が期待できます。
また、筋力が上がり、体の可動域も広がるため、運動の効果もより高くなります。
◯ 疲れにくくなる
骨盤が安定した動きかたになるので、体に負担の少ない動き、歩きができるようになり、疲れにくくなります。
簡単な運動で骨盤を動かそう!
骨盤をスムーズに動かすには、意識して運動することもポイントです。
運動となると、続けるのが面倒ですが、室内でも時間が無くてもできる方法があります。
おすすめの運動は、腰周りの筋肉を動かすことができる、お尻歩きです。
誰でもできますし、骨盤を動かすイメージも付きやすいです。
地味な動きですが、結構効きますよ。
お尻歩きの方法
1) 床に脚を伸ばした状態で座る
2) そのまま、右、左とお尻で前に進む
これだけです。
この時、肘を軽く曲げて、できるだけ大きく前に進むと骨盤周りの筋肉を、しっかりと動かすことができます。
姿勢の悪さは、骨盤の動きに悪影響を与える
そもそも、筋力があり、きちんと体のバランスが取れていれば、「骨盤を動かす」なんて、気にする必要はありません。
では、どうして意識して動かす必要があるのでしょうか…
それは、無意識のうちに骨盤の動きを悪くしている姿勢をとっていて、関節がずれたり、筋肉が硬くなっているためです。
例えば、
- 足を組む
- いつも同じ側で荷物を持つ
- すり減った靴をはいているので、重心は傾く
- 猫背
- 長時間、座ったまま
- 正しくない歩き方
などです。
せっかく、骨盤を動かすような運動をしても、このような癖や姿勢をとっていては、良い効果を得ることができません。
骨盤を動かすことを意識すると同時に、正しい姿勢や歩行ができているか確認してみましょう。
ちなみに、正しい歩行は、みぞおちを支点にして歩くイメージを持つと、足が付け根から動き上手くいきます。
意外とできていない人が多いので、意識しながら歩いてみてくださいね。
まとめ
骨盤周りを意識して動かすと、健康や美容につながる効果がたくさんあります。
腰周りの調子が悪い、便秘気味、お腹がポッコリなどの悩みの原因は、骨盤にあるのかもしれません。
激しい運動やジムに通わなくても、簡単な運動や、正しい歩行で筋肉は鍛えられ、動かすことができます。
もちろん、痛みが出たりするときは、無理は禁物です。
骨盤や体と相談しながら動かすようにしてくださいね。