リンパにできる癌は、血液の癌であるため、全身に様々な症状がでます。
昔は、がんは治る見込みがないとされていましたが、初期症状に気づき、早期発見ができれば、治る可能性も高くなっています。
初期症状は、癌の種類によって違いがあるため、それぞれの特徴知っておくことはとても重要です。
そこで、今回は、完治できる可能性を高くするために、リンパにできる癌の初期症状についてお伝えします。
リンパに癌ができたときの初期症状は?
リンパ癌は、大きく分けて
- ホジキンリンパ腫
- 非ホジキンリンパ腫
の2つに分かれていて、種類によって特徴が違います
◯ ホジキンリンパ腫の初期症状
ホジキンリンパ腫は、リンパ癌患者の約40%が発症しています。
20代、60代の患者が多い傾向があり、以下のような症状がでます。
- 主に首、その周りに痛みのないしこりができる
- 首意外の脇、足の付け根にしこりや腫れができる場合もある
- 38度以上の高熱が続く
- シーツが濡れてしまうほどのひどい寝汗
- 6か月以内で10%以上の体重が減少
- かゆみや湿疹がでる
首のしこりに気が付いて、癌の発見に気が付くケースが多いです。
リンパの癌は、しこりや腫れができても痛みがないものが多く、発見が遅れてしまことが珍しくありません。
◯ 非ホジキンリンパ腫の初期症状
非ホジキンリンパ腫は50〜60代で発症する傾向が高いです。
ホジキンリンパ腫の初期症状と同じものが多いです。
一番の違いは
腹部などのリンパ節以外にもしこりができる
です。
このような癌は、節外性リンパ腫と言われています。
日本人のリンパ癌患者の、約40%は節外性リンパ腫を発症しています。
初期症状の段階によって生存率が変わる
生存率は、癌が早期に発見できればできるほど上がるのは、すでに広く知られています。
リンパ癌の初期症状の段階別の生存率は次のようになっています。
1期(癌が1ヶ所)…ホジキンリンパ腫で90% 非ホジキンリンパ腫で70〜90%
2期(癌が2ヶ所以上で横隔膜の同じ側)…ホジキンリンパ腫で80〜90% 非ホジキンリンパ腫で70〜90%
3期(癌が横隔膜の両側まで広がる)…ホジキンリンパ腫で50〜90% 非ホジキンリンパ腫で50〜70%
4期(非リンパ以外の臓器にも癌がある)…ホジキンリンパ腫で40〜65% 非ホジキンリンパ腫で50〜70%
3期以上になると、生存率が悪くなってきますが、他の癌に比べて比較的高い割合になります。
とはいえ、生存率が100%というわけではないので、できるだけ早い発見が必要になります。
長引く不調を見落とさないことが肝心
癌の初期症状にいち早く気が付くことが大切とわかってはいても、自覚するのは意外と難しいものです。
早期発見のポイントは、「ちょっとおかしいな」という体調不良がどれぐらい続いているかの期間を把握することです。
例えば、
- 高熱が一週間以上続いていないか
- 体重が6か月前と比べてどれぐらい減っているか
など、異常が続いている期間を考えることが大切です。
特に、リンパの癌の初期症状は、風邪などの発熱、疲れなどの症状に似ているため、それが癌の初期症状だとは思わない傾向があります。
さらにしこりができても痛みがなく、気にしないまま癌が進行してしまうケースも少なくありません。
気が付いた時には、癌細胞が増えていて、大腸や内臓、気道まで癌が広がってしまいます。
リンパの癌は早期発見できれば、
- 放射線療法
- 抗がん剤
- 生物学的製剤
- 造血幹細胞移植
などで、癌の進行を抑えることができます。
「ちょっとおかしいな」は実は、大きな病気のサインでかもしれません。
軽く考えず、病院の受診をおすすめします。
まとめ
リンパの癌は、他の癌に比べて生存率も高く、治療法も進化しつつあります。
しかし、人によって症状の出方やがんの進行具合はそれぞれ違います。
わずかな異変を見過ごすことで、取返しが付かないことになる危険性があります。
異常な寝汗、発熱が続いている場合は、できるだけ早く、病院を受診し検査を受けるようにしてくださいね。