あかぎれができると、かゆみがひどくて、「このかゆみの原因は何なの?」と思うことがありますよね。
でも、よく見ると、あかぎれは切れてませんか?
「痛い」ならわかりますが、どうして「かゆみ」が出るか、原因に疑問を感じます。
実は、あかぎれがかゆい原因は、ある成分が深く関係しているようなんです。
そこで、あかぎれのつらいかゆみの原因についてお伝えします。
この記事の目次
あかぎれのかゆみの原因はヒスタミン
◯ かゆみの原因は化学物質のヒスタミン
あかぎれのかゆみ原因は何かと聞かれたら「乾燥、冷え」と答える人も多いですよね。
もちろん、それも原因の一つですが、そんな簡単なものではありません。
あの、つらいかゆみの原因は「ヒスタミン」という化学物質です。
ヒスタミンは花粉症の症状の原因でもあり、皮膚のかゆみ以外にも、目のかゆみ、くしゃみなどの反応を引き起こします。
また、あかぎれは、掻くとますますかゆみが強くなっていきますよね。
これも、ヒスタミンのしわざなのです。
◯ かゆみが起こる仕組み
では、ヒスタミンがどのようにかゆみを出すのか、仕組みをご紹介します。
肌が乾燥し、皮膚表面にひび割れが起こると、ひび割れが知覚神経を刺激し、皮膚の奥へ刺激を伝達します。
皮膚の奥には、マスト細胞というものがあり、その中には、多くのヒスタミンが存在します。
知覚神経を通じて、刺激がマスト細胞へ送られると、中からヒスタミンが放出し、かゆみを感じます。
刺激になるものは、様々で、冷たい空気やだけでなく、あかぎれ周りの古くなった角質も含まれます。
かゆみは、刺激が体内に入ってきたことを知らせ、排出しようとする防御作用なので、一概には悪いとはいえません。
困るのは、かゆみを抑えようとする「掻く、掻きむしる」行為です。
◯ 掻くとヒスタミンは、もっと増える
肌が乾燥しているときには、バリア機能が弱くなっているので、刺激もどんどん入ってきて、次々にヒスタミンが放出され、かゆみが増します。
その結果、つい掻きむしることが増えるのですが、かゆみが一時的には治まる気がしませんか?
でも、これでは、さらに肌をかゆくし、傷つけ、もっと刺激が入り悪化するという、悪循環を作ってしまいます。
脳は、かゆみ、痛み、熱さなどの感覚を同時に感じることができません。
掻くことは、かゆみを誤魔化しているだけで、解決にはならず、悪化する危険性が高くしているのです。
また、布団の中に入るなど、温まり、血管が広がり、血流が良くなるとかゆみが増しますよね。
これも、血流が良くなると増えるというヒスタミンの性質のためです。
かゆみを通りこすと痛くなる
肌は、乾燥していると、痛みよりかゆみを先に感じる傾向があります。
かゆみで、我慢ができず、ずっと掻いていると、肌を傷め、傷を深くするため、今度は、本当に痛みに変わります。
ここまで悪化すると、出血を伴い、傷口も大きくなるため、治るまでかなり時間がかかります。
初期の、まだ傷が小さい時は、かゆみが強くでている状態です。
あかぎれの完治を少しでも早くするためには、痛みが出る前、かゆみの段階で、改善をすることが、必要になります、
あかぎれのかゆみを治す方法
◯ 症状が軽く、かゆみが弱い場合は保湿
症状がまだ軽く、かゆみがあってもそれほどではないなら、ワセリンや適度に血行をよくする保湿剤を使います。
肌が乾燥すると、ヒスタミンが出てきてしまうので、水仕事をするときは、手袋をして、洗剤や水の刺激から肌を守ってください。
体質改善も有効なので、栄養をしっかりとって、ショウガやネギ、根菜類などの、体を中から温める食材を積極的に取ると良いですね。
◯ かゆみが強い場合は、皮膚科へ
かゆみが強く、赤みがでているときは炎症をおこしています。
保湿剤だけでは治りにくいため、抗炎症作用のあるステロイド剤の塗り薬や、かゆみを抑える抗ヒスタミン剤の内服薬などが処方されることが多いです。
ステロイド剤、抗ヒスタミン剤は使用に特に注意が必要な薬です。
特に抗ヒスタミン剤は、体質によっては、強烈な眠気を引き起こす危険があるので、医師と薬剤師の指示を守って使ってください。
まとめ
あかぎれのかゆみは、掻いても仕方ないと思いつつも、つい掻いてしまいますよね。
無意識のうちにしていたことが、かゆみを強くし、あかぎれを悪化させていたなんて、ショックです。
得に、毎年あかぎれができる人は、「すこしかゆいかな?」を見逃さず、しっかり保湿をすることが大切です。
しっかり治療をして、早くかゆみのストレスから解放されましょう。