妊娠を考えている女性にとって、特に気になるのが、プロゲステロンの数値ですね。
月経や、妊娠にはホルモンのバランスが重要ですが、特に大切なのが、妊娠ホルモンとも呼ばれるプロゲステロンです。
数値が低いと妊娠できない、排卵後は増えるなど、色々言われますが、具体的な数値と体の状態について知らないということもありますよね。
プロゲステロンは健康な時も高くなるし、高ければいい訳でもないんです。
女性の健康や、妊娠などによって、いろいろと数値が変わるようです。
それでは、プロゲステロンの数値はどのように変化して、女性の体にどのような影響を与えるのかについてお伝えします。
この記事の目次
プロゲステロンの数値はこのように変化する
出典:顔のたるみ研究所
プロゲステロンの数値は、妊娠していないときと、している時では違います。
簡単に言うと、妊娠しなければ低くなっていくし、妊娠すれば高くなっていきます。
プロゲステロンの数値が増えると、体温は上がり、減ると、体温も下がります。
まずは妊娠していない場合で、数値がどのように変化するか見ていきましょう。
1) 黄体期(月経がはじまる約2週間前の高体温期)
5.0〜28.0ng/ml
月経が始まる2週間ほど前から徐々に、プロゲステロンの数値は上がっていきます。
1週間前が、プロゲステロンの数値のピークになり、徐々に下がっていきます。
2) 卵胞期(月経が終わってから、次の排卵までの約1週間)
0.2〜1.5ng/ml
月経が始まると、分泌は減り、低体温期になります。
次の排卵まで、低体温期は、2週間程続きます。
3) 排卵期(排卵が始まる、2,3日前の低体温期)
0.3〜1.0ng/ml
妊娠が無ければ、排卵が起こり、次の月経のために、プロゲステロンの数値はまた上がっていきます。
ちなみに、排卵が起こる日は、さらに基礎体温が下がります。
妊娠した時の数値の変化
妊娠すると、基礎体温は下がらず、上がったままになります。
つまり、プロゲステロンが分泌されつづけ、数値は高いままです。
プロゲステロンは妊娠するだけでなく、妊娠している状態を保つためにも必要なホルモンです。
数値の変化の目安は以下の通りです。
妊娠初期…9〜50 ng/ml
妊娠中前期…23.9〜141.4 ng/ml
妊娠中期…25.7〜142.9 ng/ml
妊娠後期…51.2〜325.8 ng/ml
妊娠中にプロゲステロンの数値が下がった時は、流産の可能性が高く、基礎体温も下がります。
流産の兆候は出血だけではないため、体温の変化を重要な指針になります。
見逃すと、取り返しがつかないこともあります。
妊娠してからも基礎体温を付けることで、プロゲステロンの数値をしり、妊娠中のトラブルを防ぐことができます。
プロゲステロンの数値は高たかければいいの?低いとダメ?
プロゲステロンの数値が高ければ妊娠、低いと妊娠できない、流産すると聞くと、数値が高ければ高いほどいいような気になりますよね。
でも、それはちょっと違います。
高すぎても、低くても、どちらも問題があります。
◯低い時は、黄体機能不全の可能性がある
黄体機能不全とは、排卵が十分にできない状態のことで、プロゲステロンの数値が低くなります。
原因は、卵胞があまり育たない、子宮内膜、黄体ホルモンの反応が鈍いなどです。
黄体機能不全は、プロゲステロンの数値が、10hg/ml未満であることを始め
- 高温期が9日以下
- 低温期と高温期の差が0.3度以内
- 子宮内膜の厚さが8mm以下
などの症状があります。
黄体機能不全と診断されると、妊娠とショックを感じるかもしれませんが、治療法があり、早い段階で薬を飲むことで、妊娠できる可能性が高くなります。
◯プロゲステロンの数値が高すぎるとどうなる?
プロゲステロンは妊娠をする以外にも、次のような作用があります。
- 腹痛、腰痛、頭痛、肩こり
- 便秘
- 太りやすい
- むくむ
- 情緒不安定、いらいら
- にきびができやすい、肌荒れ
女性のほとんどが、月経前に、こんな症状を経験したことがありますよね。
これも、プロゲステロンによるものです。
この症状がひどくなると、月経前症候群(PMS)になる可能性が高くなります。
◯血液検査でプロゲステロンの数値がわかる
「基礎体温を測っても、高温、低温期が出ない」「これから妊娠したい」と考えるなら、プロゲステロンの数値を把握しておきたいところですよね。
婦人科、産婦人科で血液検査をすれば、プロゲステロンの数値は、すぐに調べることができます。
費用は、年齢や検査の内容によって違いますが、1000円程度から調べることができます。
婦人科へ行くのは、ちょっと…となりがちですが、今後のためにもとても大切なことです。
他の病気がわかることもありますので、一度検査をおすすめします。
プロゲステロンの数値を安定させる方法
数値が低い人は特に、気になるのが、どうしたらプロゲステロンの数値を上昇させられるか、日常的にできることはないのかですよね。
プロゲステロンの分泌を増やす食べ物があるんです。
それは、ビタミンEとビタミンCです。
ビタミンEは、「子宝ホルモン」とも呼ばれていて、血流の改善、動脈硬化の予防、生殖機能を安定させる作用があります。
さらに、抗酸化作用がある、ビタミンCと一緒に取ることで、さらに効果がアップします。
ビタミンEを多く含む食べ物
- アーモンド
- いわし
- 卵
- 大根葉
- かぼちゃ
- ほうれん草
- 赤ピーマン
- うなぎ
ビタミンCを多く含む食べ物
- パプリカ
- キャベツ
- じゃがいも
- いちご
- オレンジ、レモンなどのかんきつ類
- わかめ、とろろ昆布、焼き海苔などの海草類
などに含まれているので、日ごろから気を付けておくといいですね。
まとめ
妊娠を考えていないと、見過ごされがちなプロゲステロンですが、妊娠をしていなくても、女性の体に様々な影響を与えています。
プロゲステロンをはじめ、ホルモンの数値は、日ごろからストレスなど、ささないことでバランスを崩します。
日ごろから、気を付けておかないと、いざ、妊娠したいという時には、実は分泌が足りなかった事態になることもあります。
まずは、基礎体温を測り、ビタミンEとビタミンCをたっぷり取り入れた食事で、体を整えていきましょうね。