急に頬、おでこ、鼻の辺りを中心に真っ赤になってしまい、皮膚科を受診したら「酒さ」と診断されることがあります。
「酒さ」なんて聞きなれない言葉で、びっくりしますよね。
酒さは原因が不明で、どんな化粧品も合わなくてがさがさになり、鏡を見るのもつらく、外出するのも億劫になってしまいます。
すぐにでも完治させたいのですが、完治させるまで長い期間がかかる傾向があります。
長い期間とはいったいどれぐらいなのか?
今回は酒さが完治する期間や、治療法についてお伝えします。
この記事の目次
酒さとは?完治にはどれぐらい期間かかるの?
出典:ちかかね皮膚科
◯酒さは原因が不明
酒さとは原因不明の皮膚疾患で、中高年に発症する割合が高いです。
原因として考えられるものは、日光、乾燥、化粧品かぶれ、ストレス、薬など様々ですが、原因は解明できていません。
皮膚の赤みを酒さと正しく診断されないことも多くあります。
◯完治までの期間は長い、半年以上かかるケースも
酒さが完治するには時間がかかる傾向があり、1か月以上はかかるケースが多いです。
海外では酒さの薬があり、保険適用で利用されていますが、日本では認められていません。
そのため特効薬はなく、食事や漢方薬などで体質を改善する方法が一般的です。
体質改善には時間がかかるため、酒さが完治するには、早い人でも1か月間、長い場合は6か月以上の期間が必要な場合もあります。
酒さの治療に塗り薬などを使用して、一時的に改善しても、しばらくすると症状が悪化するため、完治にはなりません。
酒さの治療法
特効薬がない酒さは、どのような治療法が行われているのでしょうか。
病院に行っても特効薬はないため、酒さの症状を軽くするのに役立つと考えられる薬と自然治癒力を高める治療が行われることが多いです。
◯漢方薬や食事での体質改善
先にお伝えしましたが、肌の機能が低い体質が原因の一つと考えられています。
食事や漢方薬で体質を改善し、肌の機能があがると酒さの症状が減ると期待されます。
◯原因となる物質を避ける
酒さは、紫外線、香辛料、暑さ、運動、ストレスが原因で症状が悪化する場合もあります。
原因の特定が難しいのですが、考えられる要因には近づかないようにします。
◯日焼け止めと保湿剤を塗る
日焼けをすると赤みが強くなることが多いので、刺激の少ない日焼け止めで紫外線をカットし、保湿剤で肌を守ることも有効です。
病院を受診すると、薬としてサンスクリーンとエモリエント剤が処方されるケースがあります。
◯塗り薬を処方してもらう
アメリカで認可されたアゼライン酸が処方できる病院が日本にも一部あります。
副作用も少ないので、もし近くの病院で処方されるならとても良い薬です。
ぶつぶつができる酒さには、にきびの薬に効果がある場合もあります。
また、酒さには効果的な薬がとても少ないので、プロトピックというアトピーの薬を使う医師もいます。
短期的には効果がありますが、長期に使用すると症状が悪化することもよくあります。
◯レーザー
赤みがひどい酒さにはレーザー治療に効果があることもあります。
高額な治療になりますが、方法のひとつです。
酒さ様皮膚炎とは 酒さとはちがう?
出典:大木皮膚科
酒さを調べていくと、「酒さ様皮膚炎」という言葉を見かけることが多いですよね。
酒さ様皮膚炎は、赤み、かさつきなど酒さの症状が出ますが、原因がステロイド剤の副作用だと分かっていて、酒さとは少し違います。
ただし、最初は酒さだったのが、誤った判断でステロイド剤を使ったことで症状が悪化し、酒さ様皮膚炎に以降することがあります。
原因がステロイド剤なので、ステロイド剤の使用を止めるのが基本的な治療です。
ステロイド剤をやめると、症状が一気に悪化します。
完治までの期間は、どれぐらいの年月、ステロイドを使用したかで変わり、短いと1か月を立つ頃からきれいな皮膚が出てきます。
まとめ
酒さは、現在の日本では、特効薬はなく、体質改善中心の自然治癒に頼ることが多いです。
原因も解明できないため、完治にはかなりの期間がありますが、治る可能性もとても高い皮膚炎です。
顔が赤く、がさがさしていると、色々なスキンケアを試したくなりますが、それが症状を悪化させる原因になりかねません。
グッと我慢してできるだけ触らないのも治療法の一つです。
また、ストレスも良くないので、「そのうち治るさ」ぐらいの気持ちで、気長に治していきましょうね。